税理士サンタ🎅です。
本日は、【税務調査官の質問の意図とは?】について、お話しいたします。
税務調査官は色んな質問をしてきます!
税務調査が全国的に増加していますが、税務調査官は色んな質問を投げ掛けてきます。
会社の事業内容や、経営者の前職・家族構成・休日の過ごし方、今後の展望など、多岐に渡っています。
一見、昔ながらの漫才であるような
「社長!儲かりまっか?」
「ボチボチでんな~」
などの、挨拶の一環のようにも感じますが、実は、これらの質問の背後には明確な理由があることが多いです。
本日は、これら税務調査官の質問の意図について、お伝えいたします。
税務調査官の様々な質問について
代表者の出身地や前職を質問する意図とは?
税務調査官より、【代表者の出身地や前職(経歴)】について質問されることが多いのですが、
実家は遠方で、よくその方面へ行く旅費が発生していれば、帰省費用を経費化しているのではないか?と狙いをつけてきます。
その場合、航空券やETCの利用明細を依頼されることが多くなります。
また、前職(経歴)を聞くことで、
- 前職の会社との不透明なお金の流れがないかどうか。
- お金の管理がずさんではないか。
など、推測してきます。
会社で所有している車の台数と、社長車の車種を質問する意図とは?
税務調査官より、【会社で所有している車の台数と、社長車の車種】について質問されることが多いのですが、
例えば、会社の所有台数は社長車のみで、社長車の車種を質問すると、燃費が分かります。
ガソリン代÷燃費
で、およその走行距離が分かります。
遠方へ営業するような業種でないにも関わらず、ガソリン代が多額に発生していれば、社長車を私的利用しているのではないかと、推測してきます。
休日は何をしていますか?趣味について質問する意図とは?
税務調査官より、【休日は何をしていますか?】と、休日の過ごし方や趣味について質問されることが多いのですが、
たとえば、社長の趣味がゴルフのみで、ゴルフ場へ頻繁に行っていたり、ゴルフ関係の支払が多ければ、趣味を経費化しているのではないかと推測してきます。
また、社長の趣味が温泉旅行のみで、温泉旅館に頻繁にいき、経費化していれば、ただの旅行を経費にしているのではないかと疑ってきます。
家族構成を質問する意図とは?
税務調査官より、【社長や役員の家族構成、家族の年齢や仕事内容】について質問されることが多いのですが、
例えば、子供が遠方の大学へ通っており、その子供へ報酬を支払っている場合、
- 遠方でどのような仕事をしているのか
- 成果物は存在しているのか
- 対価は妥当か
これらの確認を受けます。
最悪のシナリオとしては、子供に対する報酬が、親(社長)に対する報酬だと否認され、しかも、親(社長)に対する給与課税を受けるという、まさにダブルパンチとなってしまいます。
また、親や兄弟、子供などの仕事内容や、当社における役割などを質問することで、本当に働くことができるのか、報酬は妥当であるのか、疑ってきます。
会社の事業内容を質問する意図とは?
税務調査官より、【会社の事業内容】については必ず質問されますが、事業内容を質問することで、様々な内容が分かります。
- 売上の帳端が存在するのか(売上が漏れていないか)
- 棚卸は存在するのか(売上原価が多額になっていないか)
- 現金売上もあるのか(売上を抜いていないか)
- 従業員が多いのか、外注が多いのか
- 交際費が多く発生する事業であるのか
社長の交遊関係を質問する意図とは?
税務調査官より、【社長の交遊関係】について質問されることが多いのですが、
社長が懇意にされている方に対する支払いが多発していれば、先方においても売上に計上されているのか、反面調査に利用されます。
また、経費性があるのかどうか、架空ではないのか、社長の個人的な支払いではないのかと、疑われます。
税務調査官の質問の総括
脱税や不正な処理は決して許されることではありません。
しかし、税務調査官の質問の意図を把握していれば、無駄な調査をさせないで済むので、調査に対応する時間は削減でき、また、過度な追徴を防ぐことができます。
税務調査官の仕事は、【追徴すること(追加で税金を徴収すること)】です。
そんな税務調査官はいないと信じたいのですが、
自身の手柄を上げるために、必要以上の調査が行われることも無きにしも非ずです。
事実として、明らかに調査を引き延ばされていると感じたことは何度かあります。
税務調査官も人間なんです。人間には意地があります。
税金は必要最低限に抑えることができるように、税務調査官の一見何気ない質問に隠された本音に気付いて、日常会話のように何でも話してしまわないようにお気を付けください。
では、本日はこれまで。ほんまおおきに
By.税理士サンタ🎅
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