税理士サンタ🎅です。
本日は、【ポイポイカプセルを私的利用した場合の取り扱いは?】について、お話しいたします。
【アニメに税法を当てはめるシリーズ】、第3弾です。
皆さんはドラゴンボールというアニメをご存知でしょうか。
ドラゴンボールを7つ集めると神龍(シェンロン)という龍が現れ、何でも願いを叶えてくれる、鳥山明先生の大人気アニメです。
今回もドラゴンボールの世界観に、税法(会計)を無理矢理当てはめてみようと思います。
(バレているかもしれませんが、私はドラゴンボールが大好きです。。)
本日は、ポイポイカプセルについて考察します。
まず、ポイポイカプセルとは?
まず、ポイポイカプセルとは、ドラゴンボールのキャラクターのブルマが常用しているアイテムで、
ブルマの父の会社【カプセルコーポレーション】の製品です。
ポイポイカプセルは手に収まる程度のサイズで持ち運びが容易で、スイッチを押して投げると、車やバイクなどの乗り物や簡易建物などが瞬時に現れる、とても便利なアイテムです。
ポイポイカプセルは、カプセルコーポレーションの製品ですが、ブルマは自由に私的利用しています。
もし実際の会社であれば問題にはならないのか、
以下考察いたします。
給与等に係る経済的利益に該当するのか?
- 役員が会社製品を私的利用した場合や、
- 会社が役員へ、製品やサービスを値引販売した場合など、
一定の条件に該当すると、給与(役員報酬)として給与課税が必要になります。
そこで、まずは、国税庁の考え方を確認いたします、
給与等に係る経済的利益【国税庁】
使用者が役員又は使用人に対し自己の取り扱う商品、製品等(有価証券及び食事を除く。)の値引販売をすることにより供与する経済的利益で、
次の要件のいずれにも該当する値引販売により供与するものについては、課税しなくて差し支えない。
- 値引販売に係る価額が、使用者の取得価額以上であり、かつ、通常他に販売する価額に比し著しく低い価額(通常他に販売する価額のおおむね70%未満)でないこと。
- 値引率が、役員若しくは使用人の全部につき一律に、又はこれらの者の地位、勤続年数等に応じて全体として合理的なバランスが保たれる範囲内の格差を設けて定められていること。
- 値引販売をする商品等の数量は、一般の消費者が自己の家事のために通常消費すると認められる程度のものであること。
上記3つのすべてに該当すると、自社製品を役員や従業員へ値引販売したとしても、給与課税はされません。
(大手の洋服販売店などが、時価の7割を社員割引価格に設定しているケースが多いのは、これが理由です。)
ブルマがポイポイカプセルを、
- 時価の7割以上を支払ってカプセルコーポレーションから購入していており、
- 他の従業員とのバランスも取れており、
- 通常の利用範囲内である
という条件を満たしていると、給与課税などの問題は発生しません。
しかし、
これらの条件を満たしていない場合は、ブルマは給与課税を受けることになります。
ポイポイカプセルがドラゴンボール上で登場していた頃、インスタグラムやX、FacebookなとのSNSがありませんでしたが、
ブルマは、カプセルコーポレーションの広告塔になっているようにも見受けられませんでした。
値引販売を受けていたような描写もなかったので、おそらく、カプセルコーポレーションに税務調査が入った際には、給与課税の論点に発展する可能性が高いのではないか。これが私の見解です。
では、本日はこれまで。ほんまおおきに
By.税理士サンタ🎅
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