【超提案型】税理士・公認会計士イチノセ のお金ブログ

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大阪は最低賃金54円引上げへ|クリニック・中小企業の人件費はいくら増える?

はじめに

2026年7月28日、中央最低賃金審議会は令和8年度の地域別最低賃金額の目安を答申し、大阪府を含むAランクでは54円の引上げが示されました。今後は大阪地方最低賃金審議会で審議され、正式な最低賃金額が決定される予定です。

このニュースは、特にパート・アルバイトを多く雇用するクリニック、歯科医院、介護事業所、飲食店、小売業などに大きな影響を与えます。

「時給が54円上がるだけ」と思われるかもしれませんが、実際には給与だけでなく、社会保険料や残業単価などにも影響し、年間では想像以上の負担増となるケースがあります。

 

今回は、人件費への影響と、経営者が今から準備すべき対策について分かりやすく解説します。

具体例

例えば、次のようなケースを考えてみましょう。

パート従業員:10名

月の勤務時間:100時間

時給:最低賃金付近

54円引き上げられると、

54円 × 100時間 × 10人 = 月54,000円

年間では、

54,000円 × 12か月 = 648,000円

給与だけでも約65万円の人件費増加になります。

 

さらに、この金額だけでは終わりません。

実際には社会保険料も増える

給与が増えれば、会社が負担する社会保険料も増加します。

対象となる従業員が多い会社では、

健康保険

厚生年金

雇用保険

労災保険

などの会社負担額も増えるため、実際の負担は給与増加額を上回ることがあります。

 

そのため、

「時給が54円上がるから年間65万円の負担増」ではなく、「社会保険料も含めるとさらに大きな負担になる可能性がある」

という認識が重要です。

 

クリニック・歯科医院への影響

医療機関では受付スタッフや医療事務、歯科助手、清掃スタッフなど、時給制の従業員を多く雇用しているケースがあります。

特に、

歯科医院

内科

整形外科

耳鼻咽喉科

眼科

では、人件費率が経営を左右する重要な要素です。

人件費が増えても診療報酬は自由に値上げできません。

そのため、

自費診療の強化

業務効率化

予約システムの活用

自動精算機の導入

AIによる業務効率化

など、生産性向上への投資がこれまで以上に重要になります。

 

中小企業が今すぐ確認したい3つのポイント

① 自社の年間人件費増加額を試算する

まずは、

従業員数

勤務時間

時給

から年間の増加額を計算しましょう。

「何となく大丈夫」ではなく、数字で把握することが大切です。

 

② 最低賃金を下回っていないか確認する

最低賃金には、

基本給

時給

だけでなく、

最低賃金の計算に含まれる手当・含まれない手当

があります。

住宅手当や通勤手当など、一部の手当は最低賃金の算定対象外です。

知らないうちに最低賃金違反となってしまうケースもあるため、給与体系を一度確認しましょう。

 

③ 人件費を吸収できる体制を作る

人件費が上がるからといって、単純に従業員を減らすことが最善策とは限りません。

重要なのは、

「1時間当たりの利益」を高めることです。

例えば、

業務のデジタル化

AIの活用

予約管理の改善

キャッシュレス決済

自動受付

自動精算機

自費診療の拡充

価格改定

などを組み合わせることで、人件費の増加を吸収できる可能性があります。

 

【超提案型】税理士・公認会計士イチノセからのアドバイス

最低賃金の引上げは、「給与が少し増える」という話ではありません。

経営者にとっては、

人件費

社会保険料

採用コスト

価格改定

資金繰り

まで含めて考える必要があります。

 

特にクリニックや歯科医院では、人件費率が利益を大きく左右します。

 

今回の改定を機に、

人件費率

労働分配率

キャッシュフロー

を見直し、数字に基づいた経営判断を行うことをお勧めいたします。

 

まとめ

今回の最低賃金引上げ目安は、多くの中小企業や医療機関に影響を与える重要な改定です。

大切なのは、「人件費が増える」という事実だけを見るのではなく、

年間でいくら増えるのか

利益にどの程度影響するのか

どのように吸収するのか

まで具体的に考えることです。

 

最低賃金の改定は、経営を見直す良い機会でもあります。

早めに試算を行い、賃上げと利益確保を両立できる経営体制を整えていきましょう。

 

お気軽にご相談ください

「最低賃金が上がると、うちの会社の人件費は年間いくら増えるの?」

 

「人件費率は適正なの?」

 

「価格改定や設備投資も含めて相談したい」

 

このようなお悩みがありましたら、お気軽に一ノ瀬公認会計士・税理士事務所までご相談ください。

 

売上アップ、人件費シミュレーション、財務分析、資金繰り改善など、経営全体をサポートいたします。