税理士サンタの節税ブログ

事業に使える節税対策です。顧問契約・相続のご相談は、インスタグラム又はX(旧ツイッター)までご連絡ください。

【288】毎月の運転資金を把握していますか?

税理士サンタ🎅です。

本日は、【毎月の運転資金を把握していますか?】について、お話しいたします。f:id:couple-cpa:20240904062616j:image

運転資金とは?

運転資金とは、企業を運営する上で必要な資金のことをいいますが、

具体的には、人件費や外注費、材料費、広告宣伝費、地代家賃、水道光熱費、借入金の返済金額など、様々な内容が含まれます。

毎月の運転資金を把握していないと、

例え、利益が出ていたとしても、事業に必要な資金が枯渇した場合は、企業は簡単に倒産してしまいます。

そこで本日は、毎月の運転資金の簡単な計算方法について、お伝えいたします。

毎月の運転資金の簡単な計算方法について

準備資料

まず、直近の決算書や試算表をご準備ください。

毎月の運転資金を計算するので、お手元の資料が何ヶ月分なのかをご確認ください。

そちらを元に、まずは損益計算書を開いてください。(シンプルな決算書や試算表を想定してお伝えいたします)

損益計算書より

  1. 売上高-当期純利益=経費の合計
  2. 経費の合計-減価償却費=キャッシュアウトのある経費(減価償却費以外にキャッシュアウトのない経費があれば、同様に除いてください。)
  3. お手元の資料が12ヶ月分であれば、上記2【キャッシュアウトのある経費】を12で割ってください。これが、損益計算書上の、毎月の運転資金となります。こちらをAとします。

なお、固定資産税や賞与引当金繰入額、予定納税など、スポットで発生する費用を引当計上されている場合は、上記に含めてお考えいただければ、毎月の平均的な運転資金を算出できます(あえて控除する必要はありません)。

貸借対照表より

これで終わりではありません。続いて、貸借対照表を開いてください。

  1. 借入金やリース債務など、負債の返済がある場合は、毎月の返済額(元本)を計算してください。簡単に計算するには、追加の融資やリース契約などがなければ、(末-期首)÷期間で、毎月の支払額が計算できます。
  2. 生命保険掛金など、経費にはならない支払額があれば、その金額÷期間で、毎月の支払額が計算できます。
  3. 上記1+2=貸借対照表上の、毎月の平均的な運転資金が計算できます。こちらをBとします。

毎月の平均的な運転資金

毎月の平均的な運転資金の金額は、上記A+Bにより、計算することができます。

では、毎月の運転資金を把握した後にすることとは、一体何でしょうか。

余剰資金の計算をする。

毎月の平均的な運転資金が分かれば、貸借対照表の現預金と比較してください。

業種にもよりますが、最低でも、運転資金の2ヶ月分の現預金を確保してください。

仮に、運転資金が500万円/月の場合、

500万円/月×2ヶ月=1,000万円以上は、現預金の確保が必要です。

現預金が1,200万円であれば、余剰資金は、

1,200万円-1,000万円=200万円

となります。

もし足りなければ、

  • 融資を受ける
  • 役員借入を受ける
  • 支払いを猶予してもらう

などの判断が必要です。

これまでもずっと同じような状態であり、今後の設備投資の予定はなく、大きな経費や税額の支払いもなければ、融資などを受ける必要性は高くはありません。

しかし、大きな設備投資や、多額の経費や税額などの支払いを控えている場合は、早急に融資等の検討が必要になります。

利益は出てもお金がなければ企業は倒産します。

運転資金と余剰資金の計算は、毎月行うことをお勧めいたします。

このような計算やキャッシュフロー計算書などについても、毎月ご提供しながら、節税などのご提案も交えながら会計のご報告をいたしております。

顧問税理士をお探しの経営者の方々がおられましたら、ご一報ください。

では、本日はこれまで。ほんまおおきに

By.税理士サンタ🎅

 

節税のご提案は、あなたの決算内容に応じて個別にご提案いたします。相続のご相談も承っています。

インスタグラムまたはX(旧ツイッター)までご連絡ください。

https://instagram.com/boki.study?igshid=OGQ5ZDc2ODk2ZA==

@couplecpa