税理士サンタ🎅です。
本日は、【毎月の運転資金を把握していますか?】について、お話しいたします。
運転資金とは?
運転資金とは、企業を運営する上で必要な資金のことをいいますが、
具体的には、人件費や外注費、材料費、広告宣伝費、地代家賃、水道光熱費、借入金の返済金額など、様々な内容が含まれます。
毎月の運転資金を把握していないと、
例え、利益が出ていたとしても、事業に必要な資金が枯渇した場合は、企業は簡単に倒産してしまいます。
そこで本日は、毎月の運転資金の簡単な計算方法について、お伝えいたします。
毎月の運転資金の簡単な計算方法について
準備資料
まず、直近の決算書や試算表をご準備ください。
毎月の運転資金を計算するので、お手元の資料が何ヶ月分なのかをご確認ください。
そちらを元に、まずは損益計算書を開いてください。(シンプルな決算書や試算表を想定してお伝えいたします)
損益計算書より
- 売上高-当期純利益=経費の合計
- 経費の合計-減価償却費=キャッシュアウトのある経費(減価償却費以外にキャッシュアウトのない経費があれば、同様に除いてください。)
- お手元の資料が12ヶ月分であれば、上記2【キャッシュアウトのある経費】を12で割ってください。これが、損益計算書上の、毎月の運転資金となります。こちらをAとします。
なお、固定資産税や賞与引当金繰入額、予定納税など、スポットで発生する費用を引当計上されている場合は、上記に含めてお考えいただければ、毎月の平均的な運転資金を算出できます(あえて控除する必要はありません)。
貸借対照表より
これで終わりではありません。続いて、貸借対照表を開いてください。
- 借入金やリース債務など、負債の返済がある場合は、毎月の返済額(元本)を計算してください。簡単に計算するには、追加の融資やリース契約などがなければ、(末-期首)÷期間で、毎月の支払額が計算できます。
- 生命保険掛金など、経費にはならない支払額があれば、その金額÷期間で、毎月の支払額が計算できます。
- 上記1+2=貸借対照表上の、毎月の平均的な運転資金が計算できます。こちらをBとします。
毎月の平均的な運転資金
毎月の平均的な運転資金の金額は、上記A+Bにより、計算することができます。
では、毎月の運転資金を把握した後にすることとは、一体何でしょうか。
余剰資金の計算をする。
毎月の平均的な運転資金が分かれば、貸借対照表の現預金と比較してください。
業種にもよりますが、最低でも、運転資金の2ヶ月分の現預金を確保してください。
仮に、運転資金が500万円/月の場合、
500万円/月×2ヶ月=1,000万円以上は、現預金の確保が必要です。
現預金が1,200万円であれば、余剰資金は、
1,200万円-1,000万円=200万円
となります。
もし足りなければ、
- 融資を受ける
- 役員借入を受ける
- 支払いを猶予してもらう
などの判断が必要です。
これまでもずっと同じような状態であり、今後の設備投資の予定はなく、大きな経費や税額の支払いもなければ、融資などを受ける必要性は高くはありません。
しかし、大きな設備投資や、多額の経費や税額などの支払いを控えている場合は、早急に融資等の検討が必要になります。
利益は出てもお金がなければ企業は倒産します。
運転資金と余剰資金の計算は、毎月行うことをお勧めいたします。
このような計算やキャッシュフロー計算書などについても、毎月ご提供しながら、節税などのご提案も交えながら会計のご報告をいたしております。
顧問税理士をお探しの経営者の方々がおられましたら、ご一報ください。
では、本日はこれまで。ほんまおおきに
By.税理士サンタ🎅
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